ヤマタケのWebサイト運営論~戦略・仮説検証・情報収集・Webで言えないこと

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内部告発への批判『その前に是正・改善に取り組むべき』はおかしいと思う~それなら、日本にこんなにもブラック企業は存在しない

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先日、SNSであるツイートが拡散されました。それは、企業の裏側・内情を元々働いていた元従業員が内部告発したという内容でした。その内部告発によって、どこの企業か分かりませんが、ひどい管理体制で運営していることがわかりました。

その結果、内部告発が持ち込まれた団体は、該当の企業に対して抗議し、さらに、業界全体に対して是正するように活動を進めています。

個人的には、その業界すべてが該当するわけではなく、一部の企業だけだと思っています。そのため、業界全体に対して活動を進めることは適切かは分かりません。ただ、そういった活動によって、行政などからの規制が入らなくても、問題のポイントは改善されることがよくあります。

今回の出来事で気になったのは、その内部告発に対する批判で、内部告発する前に、内部で是正・改善すべき』という意見です。こちらは、全くの社会の仕組みを理解できていない批判だと思います。というのも、それができる社会であるならば、内部告発という制度なんていらないわけです。

それなのに、現在、内部告発しても不利益を被らないよう法制度があり、環境を整備しています。そのため、内部告発という制度は社会的に利用できる制度で、使用しても何ら問題ないわけです。もちろん、内部告発する前に、企業の中で是正・改善できればよいとは思いますが、それがきちんとできるわけではありません。実際、誰もが知っているような有名大企業・三菱自動車でも、データ改竄が三度も行われました。この時も最初は内部告発によって事故データの改ざんが明らかになりました。その他にも有名な大企業・中小企業問わず、多くの会社で内部告発が発生しているのは、内側から是正・改善することが、難しいからです

 

それなのに、内部告発に頼らずに、内部から改善しろ』というのは、強者、もしくは実情をわかってない人の意見だと思います実際会社勤めしていて、不正ではないが、不適切な状態を改善を訴えられる人がどれだけいるのでしょうか?しかも、それを改善しようとすれば、管理費のコストも増大し、さらに、売上が下がる可能性も高いです。そういった改善を経営者は許容するとは思えません。その状況で、進言を従業員が行えば、必ず圧力をかけられるのは、自明です。
先ほど例を挙げたように、大企業ですら、法律に違反するようなことですら、内部告発で明らかになったケースが枚挙にいとまが無いわけです。それにたいして、普通の会社で、違法でないけど適切でないものを、利益が下がることを一般の社員に求めるのは難しいと思っています

もちろん、内部告発の形ではなく、改善できることの方が望まれると思います。ただ、上記の理由で、私は『内部告発ではなく、内部で改善しろ』という意見は、本当にできる1%除いて、できる人はいないと思っています言える人はきっと、「日本人の誰もが羨むホワイトで、思ったことを何でも言える風通しのよい、人間関係も良好な職場にいる」のだと思っています

そんな会社を教えて欲しい。そう思う今日この頃です。