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専門家の時間を売買できるiOSアプリ「タイムバンク」が価格が高すぎて、コスパが悪すぎる件

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IT・ネット関連のニュースを見ていたら、「専門家の時間を売買できる」という謳い文句のアプリ「タイムバンク」というのを発見しました。

www.itmedia.co.jp

昨日2017年9月11日にiPhoneiOSアプリとして、メタップスという会社が、β版をリリースしたばかりの新サービスです。

 

タイムバンクの仕組み

タイムバンクには、経営者や技術者、アスリート、歌手など、専門家が、空いている時間を10秒単位で販売し、それを一般ユーザーが購入できるというものです。単価は、1秒単位の価格が掲載されており、現段階で最安で22.3円/秒、最高で72.3円/秒です。おそらく単価の金額のうち、過半数が専門家へ、残りがタイムバンクを運営するメタップスに入るビジネスモデルかと思われます。

 

タイムバンクで利用できる専門家

まだベータ版のサービスのため、利用可能な専門家は、5人しかいません。

すみません。全員知りません。ということで調べてみたところ、

  1. はあちゅう:作家・ブロガー、学生時代スポンサーを募ってタダで世界旅行
  2. 経沢香保子:起業家。東証マザーズ上場の「トレンダーズ」を創業
  3. 千葉巧太郎:スマホゲーム会社「コロプラ」の大株主で、東証一部上場に導く
  4. 坪田信貫:ビリギャルの育ての親
  5. 箕輪厚介:話題の書籍を生み出した編集者

といった内容です。正直、知名度という観点では、それほど魅力的ではありませんが、β版のサービスということで致し方ないのかもしれません。

 

Youtuberヒカルが問題となったVALUに近いモデル

先日、Youtuberのヒカルが問題を起こし、活動停止の原因となった「VALU」というサービスがありました。このVALUは人を会社に見立て、株式のように売買できるサービスVALUというサービスです。

タイムバンクはこのVALUに似ています。VALUでは、人を株式と見立てますが、配当などは期待できず、その人を応援するという意味や、優待、そして価格の上昇を見込んで、一般ユーザーは購入します。

それに対し、タイムバンクは、「専門家の時間」を売買単位としています。そのため、買ったもの自体を実際に権利行使することが可能です。ここが大きな違いです。VALUは優待しか、即物的な利益は得られませんが、専門家の時間を買い、その人に色々な相談をできるメリットがあります。

それに加え、専門家の時間を購入した一般ユーザーは売ることも可能です。まだまだブレイクしていない人の時間を安くで購入しておき、その人がブレイクして時の人になった時に、他のユーザーに売却すれば、株式と同じように、売却益を得ることが可能です。

 

1秒単価に騙されるな!かなり高い!

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しかし、この専門家の時間を売買できる「タイムバンク」というサービスは、正直高すぎます。先ほど紹介した、現在登録されている専門家の単価を紹介します。

  • 経沢香保子:72.3円/秒
  • はあちゅう:55.6円/秒
  • 千葉巧太郎:41.7円/秒
  • 箕輪厚介 :27.8円/秒
  • 坪田信貫 :22.3円/秒

100円以下で買えるなんて、格安だ!と思わせるトラップがあります。実際の売買単位は「10秒単位」です。あと一か月で改訂されますが、現在の各都道府県の最低賃金が最も安い714円です。最高単価の経沢香保子さんの場合、たった10秒で723円。1時間分の対価を得ることができます。(最低賃金723円以下の都道府県は15県ほどありました。)

※実際にこの金額がそのまま専門家に入るわけではないと思います。

もちろん、仕事の質という違いはありますが、360倍の違いというのは、かなり凄まじい価格差です。しかもできることは、1人を除いて対面ではなく、オンラインのビデオチャットのみ・・・編集者の箕輪さんのみ対面のコンサルティングを受けることができます。

 

実際に時間を使えるのは20分から(ほぼビデオチャットのみ)

さらに恐ろしいのは、この時間は小刻みに行使することができません。冒頭のニュース記事に書かれていますが、利用最低時間は20分からです。それでは、それぞれの専門家を20分利用した時の価格を計算してみました。

 

  • 経沢香保子:72.3円/秒×60秒×20分=8万6760円
  • はあちゅう:55.6円/秒×60秒×20分=6万6720円
  • 千葉巧太郎:41.7円/秒×60秒×20分=5万40円
  • 箕輪厚介 :27.8円/秒×60秒×20分=3万3360円
  • 坪田信貫 :22.3円/秒×60秒×20分=2万6760円

 

弁護士も真っ青の相談料(※ビデオチャットのみ)です。しかし、実際に人に相談すると、時間はあっという間に過ぎてしまいます。20分では全然足りません。そこで、ある程度相談できるよう、1時間(60分)の場合の値段を計算してみました。

  • 経沢香保子:72.3円/秒×60秒×60分=26万280円
  • はあちゅう:55.6円/秒×60秒×60分=20万160円
  • 千葉巧太郎:41.7円/秒×60秒×60分=15万120円
  • 箕輪厚介 :27.8円/秒×60秒×60分=10万80円
  • 坪田信貫 :22.3円/秒×60秒×60分=8万280円

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2番目のはあちゅうさんで、たった1時間で、新卒1年目の1か月分の月給を稼いでしまいます。そんなはあちゅうさんの相談内容が、「キャリア、恋愛、創作、セルフブランディング、発信力・発信方法」です。本なら2000円でおつりがくるジャンルです。「新宿の母」みたいな大人気の占い師のところに1ヵ月間、毎日通えそうです。

 

時間の使い方はほぼビデオチャットのみ※大事なことだから2回言いました

そんな1時間当たりで、最低8万円、最高26万円の銀座の一流クラブ並みのこの専門家のサービスですが、使い方は、箕輪厚介さんのみ対面方式で、あとはビデオチャットのみとなっています。お互い対面する必要のないビデオチャットは、時間的にも、費用的にもメリットがありますが、そんなメリットを享受したうえで、8~26万円もかかるというのは、支払った金額を本当にペイできる相談内容がまったく頭に思い浮かびません。

恐らくそのうち、もっと別の方式や、そのほかの優待が出てくると思われますが、ベータ版とはいえ、このサービスは寂しすぎます。しかも時間も事前調整したうえでということであれば、相手の隙間時間を高額で買い取るサービスにもなりかねません。

 

初期掲載の専門家は広告効果も

ここは、私の個人的な意見・考えですが、まあ、登録した人にとっては、広告効果が大きいと思われます。今はまだ、IT MediaやTechCrunchといったIT系ニュースサイトにしか掲載されていませんが、そのうちヤフーニュースなどにも掲載すれば、その名前がニュースに掲載され、広告効果は計り知れません。そういった観点では、ベータ版初期の専門家にとっては、載せるだけでもメリットがあるサービスです。

※一般ユーザーのメリットは分かりません。

 

終わりに

今回、専門家の時間を売買できるiPhoneiOSアプリ「タイムバンク」を紹介しました。たった20分の相談(※ほぼビデオチャット)に、2万円~8万円の相談料がかかる新サービス。まだまだ、専門家も超一流という人材は用意できていない状態です。そして、サービスとしても、専門家側のメリットは見えますが、一般ユーザーのメリットはまったく見出せませんでした。

ただ、実は素晴らしいサービスかもしれません。相談に費用に見合った価値を見出すユーザーもいるのかもしれません。今後の展開を見守りたいと思います。