ヤマタケのWebサイト運営論~戦略・仮説検証・情報収集・Webで言えないこと

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クリエイター脳とビジネス脳における思考の次元が異なり、埋まらない溝を感じた一件

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先日、SNS上で、あるクリエイターが自分の製作物とコンセプト・見た目が酷似しているものを製造・販売しているクリエイターを糾弾しているのを見かけました。最終的にはもう一方のクリエイターが販売中止しましたが、なんとなくモヤモヤが残りました。なぜか考えた結果、クリエイター脳とビジネス脳で今回の一件に対する考え方が異なることに至りました。

 

クリエイター製作物パクリ騒動の概要

元々、あるクリエイターが木でできたおもちゃを作っていました。それは、「安全・安心」を提唱し、着色料や接着剤などを使わないもので、金属も見た目上は見せないように工夫された作品でした。

しかし、先日別のクリエイターが同じ安心・安全をコンセプトにおいたおもちゃの製作を始めました。しかも同じジャンルなので、作品も非常に似たものとなっていました。

一部のユーザーが新たに作り始めた人の作品を、元々作っていた人の作品と勘違いしたところから事態は動き出します。元々作っていたクリエイターは、ツイッターFacebook、ブログなど総動員して、違う作品だと呼びかけます。その中にはパクリということを示す形の記述が含まれています。さらに、直接作り始めたクリエイターにアプローチをして、販売をやめる要求を行います。

その結果、別のクリエイターは販売を一時停止することを決め、元々のクリエイターは勝利の勝どきをブログにしたためました。

 

 

製作物のパクリって?

ただ、今回の事例を見ていると、パクリといってもイラストのようにトレースができるものではありません。木のおもちゃです。元々のクリエイターがコンセプトと見た目が酷似していると言っていましたが、「それって本当にパクリ?」と感じました。

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コンセプトなんて、突き詰めれば、似通ったものになります。木のおもちゃに関していえば、安心・安全なんてのはみんなたどり着くコンセプトです。そこに商品が似ていたから、パクリというのは何か違うと感じます。

製作物も、正直に瓜二つのものでなければ、パクリとは言えないと思います。それだけ独自性が認められるものなら、そもそも真似は困難、もしくは特許や意匠権などで自分で身を守らなければなりません。こうした真似させないというのは、他の人が同じ商売への参入を拒むことになります。それって逆に不健全だと感じたのです。

そうした点から、正直クリエイターの主張は、筋違いだと私は感じました。

 

クリエイターとビジネスマンは思考回路の次元が異なる

なぜ、こうした違和感を感じたのか?そう思い返すと、主張したクリエイターと、私では、が違うのではという結論に至ったのです。私はクリエイター気質0で、お金を中心に考えるビジネス的な思考をします。

クリエイターは自分のオリジナリティーやメンタリティーを主張します。「これは私が考えた、他の人は私のパクリだ」と声高に訴えます。そこに見えているのは自分の作品だけです。周辺環境がどうなるかなどは一切考えられていません。この状態はまさに1次元しか見えていません。

しかし、ビジネスマンの場合、これが今後どう推移するか、周りを考えます。もちろん優れているなら、競合が出てくるかもしれない。そういった場合にどう対応するか事前に対処しておかなければなりません。特許を取得するなり、ブランディングを高めるなり、色々な施策があります。

 

クリエイター思考は悪いわけではないが

もちろん、クリエイター思考が悪いわけではありません。素晴らしい作品、とてつもないクオリティーの製作物を生み出すためには、クリエイター思考が有効です。しかし、1つに執着することによって、周りが見えておらず、正しい対処ができていないのではと感じます。

 

世の中思考の次元の違いが対立・争いの種に

そう振り返ると、この「思考の次元の違い」というのは、常に対立や争いの種をもたらします。従業員VS経営者などもそうで、基本的に対立が起きているケースでは、異なる次元の考えをぶつけているので、解決が見出せません。こういったことはどこでも、起きているのだと、非常に実感しました。