分析業務は①レポート結果に対する評価と②改善への施策の提案まで行うべき
自分の組織における分析の業務内容がしょぼすぎたので、記事にして言語化してみました。分析で行うべき役割の範囲について自分なりの考えをまとめたいと思います。
とある組織の分析チームの役割
とあるWebサイトを運営する部署には、分析業務を行うチームが用意されています。
運営する様々なWebサイトのアナリティクス・解析ツールの数値をレポーティングしているのですが、やっていることは、「アナリティクスの数値報告」だけという寂しい内容になっています。
「ページビューが○○で、前月よりも-○%でした。」
えっ?それだけ?(心の声)
それアナリティクスのレポート画面見れば、分かる数値でしかない・・・
せめて主成分分析とか統計的な解析した数値とか出せばいいのに、そうしたのもない。
ただ、見た数値をひたすら出す。レベル1の分析で止まっています。
その分析レポートを聞いた側は、次の改善につなげられず、はぁ。。。と聞いている現状です。
分析業務のあるべき姿
分析を業務として行う場合、その結果に対する評価と改善に向けた施策の提案までがワンセットであるべきだと考えます。
「前月の数値は〇〇だった。ここを改善するために、××を行うことを推奨する」
これであれば、分析レポートを聞いた側も、次の施策が提示されるので、次のアクションにつなげやすいです。
よく組織でPDCAを回して業務を行います。
分析業務は、CのチェックとAのアクション(改善)の半分程度担うことが大切です。
とある組織の分析チームはPDCAのCしかない
前述で紹介した、とある組織の分析チームには、PDCAでいうところのCしかありません。
しかも、Cですら満足にできていないという悲しい現実なのですが、Cしかない分析というのは、もはやアナリティクスのレポートと変わらないわけで、人間でやる意味がゼロです。
分析業務のKPI設定
分析業務にもKPIを設定することが求められます。PDCAのC:チェック・A:アクトを担う場合は、KPIとしては以下2つが設定対象となります。
- 分析の施策提案が実際に採用される件数
- 採用された施策における改善効果
このKPIを設定すれば、分析業務にも目標ができます。
できるだけ、数値レポートの分析から改善施策を提案し、その施策に妥当性があることを目指して行動していくことができます。
しかし、ダメな分析チームでPDCAのCしかしていない場合、ただただレポートを提供する回数しかKPIになりえません。そのため、分析の品質向上もなく、低レベルのレポートを垂れ流しする現状となっています。
分析業務はプロフィットセンターになるべき
残念ながら、とある組織の分析チームは、コストをひたすら出し続けるコストセンターとなってしまっています。
しかし、分析業務というのは、プロフィットセンターを目指すべきものです。分析によって改善されることで、利益が生まれる形が理想的な分析業務だと考えます。
終わりに
若干愚痴も含まれていますが、残念な分析業務について紹介しました。
ただ、こうした分析業務をしている組織は日本には少なからず存在するのだろうなぁと思っています。
こうした分析が行われるかぎりは、本当の意味での改善というのは生まれないのだろうと思います。
もっと、改善を含めた提案力のある分析チームがあって欲しい・・・そう思う今日のこの頃です。