サイト記事がトレンドブログにパクられたので著作権侵害で対応してみた。
自分の記事がトレンドブログにパクられるという人生初の事件に遭遇しました。これまでネット上ではよく見かけていましたが、まさか自分に降りかかってくるとは…
しかし、泣き寝入りをするわけにはいけませんので、対応し、無事解決に至りましたので、その経緯や流れを紹介したいと思います。
記事執筆のためネットで情報収集していたら
ある日、とある映画に関する記事を書こうと思い、ネット上でどのような記事が書かれているか、情報収集していました。
そうして閲覧しているうちにトレンドブログに行きついて、記事を読んでいたところ、ある違和感を感じました。
「なんかこの文章見たことあるな・・・」
ピンときて、自分の過去記事で関連する記事を読み返してみたところ、見事ビンゴでした。
どう考えても私が書いた記事の文章がそのままパクられています。私の記事以外の記事と混ぜた内容かなとも考えましたが、見比べると、明らかに文章がそのまま使われている状態でした。
引用要件はまったく満たされず、明らかな著作権侵害
ただ、自分の文章を使われているからといって、パクリと決めつけるわけにはいけません。文章を引用することは法律的にも問題ない正当な行為だからです。
そこで、そうやって引用要件が満たされているの確認してみました。
- 他の本文と引用部が主と従の関係か:主従か不明だが、本文の方が分量は多い
- 引用だとわかる表現になっているか:引用とは思えない
- 引用元の出典情報を明記しているか:引用元は明記されていない
どう考えても著作権侵害です。本当にありがとうございました。
ということで、出典情報明記という必須要件すら満たしていないため、著作権侵害であることは確実です。
トレンドブログに自分の記事がパクられ、収益を稼ぐ一因になっていると考えると、なかなか怒りがこみ上げてきました。
このまま泣き寝入りすることはできません。そこで、対処のアクションを起こしました。
著作権侵害の解決ポイントをどこに設定するか?
著作権侵害に対処するために、最初に考えるべきことは、どこを解決ポイントに設定するかです。
- 記事の引用要件を正しく満たしてもらう
- 無断でパクったことに対し、利用料を請求する
- 著作権侵害として訴訟して、裁きを受けさせる
下になるほど、手間もどんどんかかります。②利用料の請求も、値段の設定が難しく、さらに利用料の受け渡し方法を設けることもかなり面倒です。
自分の中でも引用されることはむしろ歓迎のスタンスです。ただ、今回の怒りポイントは、引用条件を満たさず、記事をパクっていることです。
そこで、①の引用要件を満たしてもらえれば、怒りも収まると考え、そこを解決ポイントに設定しました。これなら対応にそれほど労力もかかりません。
証拠としてスクショと記事を保存
まず、実際に行動を起こす前に、記事全文のスクリーンショットと、記事自体もデータとして保存しておきました。
証拠として、そういった記述が行われていたを押さえておけば、もし先方が記述を削除しても逃れることができないからです。公開日時の情報も抑えたので、どれぐらいの日数、著作権侵害した記述が公開されていたかも把握できます。
問い合わせフォームから著作権侵害の連絡
証拠を押さえたところで、問題のトレンドブログにコンタクトを取ります。幸いトレンドブログは、グーグルアドセンスを利用しているところが大半なので、問い合わせ窓口が用意されています。
フォームに以下の情報を入力して送信し、コンタクトを図りました。
○○○(https://XXXXXXX.jp)の山本と申します。
貴サイトに掲載されているこちらの記事を拝見しました。
「■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■」
https://xxxxxxxxxxxx.net/post-999
こちらに△△に関する記述が掲載されておりますが、記述が明らかに弊サイトの以下の記事をコピペした形跡がございます。
https://XXXXXXX.jp/post-331/
https://XXXXXXX.jp/post-363/
残念ながら、引用要件を満たしておらず、著作権法を逸脱した行為と認定しております。
そこで弊サイトとしまして、出典の明示を要求致します。
サイト名+記事名の表示と各記事へのリンクの掲載をお願い致します。
(上記修正は6/28までに実施いただくようお願い致します)
もし、期限内に上記が実施されない場合や、記述を削除されました場合は、
これまでの公開期間を含め、著作権侵害として法的に対処する方向で進めさせていただきます。
よろしくお願い致します。
問い合わせ後、数時間でメール返信が
問い合わせたその日のわずか数時間後に、こちらの問い合わせへの返信メールがありました。
「この度は、こちらの不手際で、引用と載せていなかったこと及び、不快な思いをさせてしまい、大変申し訳ありませんでした」
ゴネられたらどうしようかなと思っていたら、まさかの速攻での謝罪で、勝利を確信しました。
相手からすれば、引用の対応すれば許してもらえるという甘い条件だったので、飛びついてくれたかもしれません。
もし、これで利用料の請求や法的手段に即乗り出していたら、もう少し相手もかたくなに認めない戦法をとる可能性も感じました。
引用要件の出典元リンクが追加。おや?
先ほどのメールに、「リンクも貼りました」と回答があったので、満たされた気持ちで問題の記事のリンクの埋め込み状況を確認します。
確かにリンクが設置され、記事から私の記事へに遷移できるようになっていました。これで一安心と思いつつ、念のため、ソースも見ておこうとHTMLソースを見たところ、
rel="noopener nofollow noreferrer"
おい!「nofollow」付きリンクっ(怒)
nofollow属性とは、「リンクするけど、このサイトは評価してないよ。」というSEO的に意味のないリンクです。リンク自体にはSEO的にプラスに働き、検索順位が上がる効果があります。
しかし、非難するため紹介したいサイトがあるけど、そのままリンクすると逆に相手のサイトのSEOが高まるのは避けたい場合に、nofollowリンクを使います。
メールを見て、安堵した思いが一蹴されました。急いで再度連絡し、nofollowを取り除けと指示しました。
ただ、「もしかしたら、知らないだけかも?」と気遣いを発揮してしまい、修正内容のビフォー・アフターを載せる親切っぷりを出してしまいました。
その後、きちんと「nofollow」が削除されたリンクが掲載され、無事一件落着となりました。
著作権侵害に対応した感想とかかった労力
今回の著作権侵害に対処した感想としては、それほど面倒ではなかったという点です。
もちろん、これ利用料を請求した場合、一気にグレードが上がります。料金設定もどれぐらいの金額が妥当か検証する必要があります。さらに妥当な金額でも相手が応じない場合は交渉が泥沼化する恐れがありました。
しかし、今回はきちんと引用要件としてリンクを求めるという、対応レベル1だったので、相手も謝罪するという方向に舵を切ってくれました。
かかった時間も、証拠のスクショを取る、問い合わせから連絡、対応指示メールとすべて合わせて実質1時間程度でした。労力的にもそれほどではありませんでした。
実際には何も得られていないため、タダ働きですが・・・
終わりに
今回、自分のサイトの記事がトレンドブログにパクられる事態に遭遇し、著作権侵害として対応を行いました。こちらの求める対応が、「引用要件を満たせ」だったので、相手もすぐに謝罪・対応に移ってくれました。
無事記事にリンクが貼られたので、著作権侵害に対する目的は達成できました。もっと、交渉すれば、利用料を払うといった形もできたと思います。
しかし、何も対応せず、泣き寝入りで黙って見過ごすというのは、心の健康上よくありません。引用要件を満たすという小さいことではありますが、著作権侵害に対応したことで、当初抱えた怒りは消え、スッキリとした気持ちです。
みなさんも自分のコンテンツの著作権侵害が起きたら、泣き寝入りせずに、対応レベルを考え、アクションを起こすことをオススメします。
※もちろん、利用料を請求するというのもアリです。