田端信太郎氏の炎上ツイートが原因で「ZOZOTOWN退会祭り」発生!ブランド価値を損なうSNS利用に要注意
スマホメッセージアプリのLINEから、ZOZOタウンを展開するスタートトゥデイに転職した、田端信太郎氏がTwitterに投稿したツイートが炎上した結果、大量のZOZOタウン会員が退会する事件が発生しました。このような企業の経営陣に連ねる人材は、通常の社員以上に、SNSの投稿に細心の注意を払う必要があります。
- 田端信太郎氏とは?プロフィール
- ZOZOタウン退会祭りの発端・問題のツイート
- 炎上ツイートを見た多くのZOZOタウン会員が退会
- 炎上ツイートによる損失額はいくら?
- 1つの炎上ツイートが企業に与えるインパクト
- まとめ・終わりに
田端信太郎氏とは?プロフィール
田端信太郎氏は、元々スマホのコミュニケーションアプリであるLINE株式会社の上級執行役員でした。LINEでは主に広告事業を担当していました。その田端氏は、2018年2月にLINEを退職し、同世代の起業家前澤氏が創業したスタートトゥデイに入社しました。スタートトゥデイは、日本最大のファッションECサイトである「ZOZO TOWN」を運営しています。そこで、「コミュニケーションデザイン室長」という役職に就きました。
前澤友作という同世代を代表するパンクでラブ&ピースな起業家が「ZOZO」ブランドを通じて巻き起こすファッションECの革命を、ブランディング・コミュニケーション面から助太刀すべく田端信太郎は本日から㈱スタートトゥデイのコミュニケーションデザイン室長に就任しました!https://t.co/yC5xObkGgq pic.twitter.com/0PdTehtRnM
— 田端 信太郎 (@tabbata) 2018年2月28日
いまいちよく分からない肩書きですが、顧客とのコミュニケーションに関わる部署と思われます。
ZOZOタウン退会祭りの発端・問題のツイート
そんな田端信太郎氏は、スタートトゥデイに入社後につぶやいたツイートがこちらです。
誰か、高額納税者党を作ってほしい。少数派を多数派が弾圧する衆愚主義じゃないか。 https://t.co/Oo576pbj7w
— 田端 信太郎 (@tabbata) 2018年3月10日
ツイートに引用されたのが、約9兆円の所得税納税額のうち約50%が、4.2%の1000万円以上の給与所得によって納税されたというデータでした。
2016年に源泉徴収で所得税を納めた給与所得者は4112万人で、納税額は9兆418億円になります。このうち49.9%にあたる4兆5167億円分を、給与所得者全体の4.2%に過ぎない「1000万円超」の人たちが負担しています。#日経ビジュアルデータhttps://t.co/UjJxBOo8la pic.twitter.com/3oy8zWo3tj
— 日経ビジュアルデータ (@nikkeivdata) 2018年3月9日
意図としては、「いっぱい納税しているのだから、納税した分それだけの見返り・恩恵を受けたい」ということだと思われます。しかし、このツイートは、「衆愚主義」という単語を使い、世の中の大多数を占める低所得者を貶める側面がありました。その結果、Twitterユーザーの間で瞬く間に拡散され、炎上を引き起こしました。
炎上ツイートを見た多くのZOZOタウン会員が退会
田端氏が炎上が発生した結果、このツイートを見たゾゾタウンユーザーの多くが失望し、ゾゾタウンを退会する動きをとりました。
ヘイトスピーカー田端信太郎の起用に強く抗議し退会します
— 八栄 (@yasakaiser) 2018年3月10日
#ZOZOTOWN pic.twitter.com/7uwD3udNSY
#ZOZOTOWN 退会しました。というのも #田端信太郎 さん?という顧客をコケにする発言をされる方が深く関わっているようなので…。まあ「ツケ払いOK」とかやってて、相当「毟り取る気満々だな」感は前からありましたし。 pic.twitter.com/JSoSI91OZv
— Tomo Takabe (@tomohirotte) 2018年3月10日
退会する前に意見送った。
— うえださとみ。 (@muso0731) 2018年3月10日
#ZOZOTOWN pic.twitter.com/0iLIX9MQjq
退会手続きの手軽さに最後にちょっとだけ感心したよ
— ookinakawa (@ookinakawa) 2018年3月10日
でももうさよなら #ZOZOTOWN pic.twitter.com/5BljwGsVw9
なかには、退会ブームに便乗する形で退会するユーザーも現れ始めました。
#ZOZOTOWN 退会がブームになっているので便乗。
— 橋本修 (@osamu_hashimoto) 2018年3月10日
ゾゾスーツいつまでたっても送ってこないし笑。
退会してから送ってこられても使い道ないな。 pic.twitter.com/Y3lAelxIhl
ブーム乗っといた。#ZOZOTOWN @zozojp pic.twitter.com/9FeqgFPOXD
— my life (@seeyou_mylife_) 2018年3月10日
あまりの量に数えきれませんが、Twitterで退会したことを表明しているツイートだけでも、かなりの数に上ります。
炎上ツイートによる損失額はいくら?
ECサイトにとって、会員数というのは重要な指標で、時価総額8000億円という企業価値・ブランドを生み出す源泉です。それをこれだけ減少させたのは大きな損失です。
実際、今日の株式市場では前日から-16円になっています。
特に、9時台は前日よりも60円近くプラスだったにも関わらず、10時前から急降下し、一日での価格が80円弱ほど下がりました。発行株式数(311,644,285株)から算出すると、時価総額が前日から約50億円減少しています。
さらに、前場の勢いが炎上ツイートによるZOZOTOWN退会祭りで下落したと仮定すると、約250億円の企業価値が下がっていることになります。
※2018年3月13日追記
翌日の13日の株価は+94の2797円と回復してきました。
1つの炎上ツイートが企業に与えるインパクト
以前からも、企業トップのツイートが炎上し、不買運動などが起きることがありました。たった1つのツイートによって、今回のような「ZOZOTOWN退会祭り」が発生し、企業へ大きなダメージを与えることは、よく起こります。
こうしたことを防ぐためには、冷静にツイートを見返すことが大切です。
- それを見た人がどう思うか
- 「衆愚主義」にどう感じるか
こうした想像力を働かせ、今回のツイートは、心のなかにとどめるか、仲間内での飲み会の愚痴にしておけば、こんな事態を防げたと考えます。ただ、田端氏は、前勤務先のLINEでもよくSNSで炎上しており、会社からも厳重注意を受けています。にもかかわらず再発するということは、過去の経験からの学ぶことを怠っている人材のようです。
まとめ・終わりに
今回、田端信太郎氏の炎上ツイートが原因で発生した「ZOZOTOWN退会祭り」は、企業に勤める人で、身分を公開してSNSを利用している人にとって他山の石となる事件です。さすがにZOZOTOWNはファッションECのナンバーワンサイトなので、すぐに業績が悪化することはありません。
しかし、こうしたほころびが積み重なることで、企業のブランド価値はどんどん損なっていきます。気づいた時には、取り返しのつかないところまで陥る可能性もあります。SNSに投稿する際は、すぐに投稿せずに、いったん時間をおいて冷静に見つめ直すことが大切です。