Twitterの『絵師を凍結させる方法』が一般アカウントにも通用する件、アカウントを守るためには自衛が必要
Yahooニュースにも紹介されていた『絵師を凍結させる方法』。これは、ツイッターの絵を描かれているアカウントを凍結させ、アカウント停止に追い込む方法です。Twitterの凍結システムの性質を悪用することで、アカウントをTwitter側が凍結するように仕向けます。
実はこれは、絵師と記載されていますが、絵師のアカウントに限定されるものではなく、一般のユーザーでも通用します。そのため、この方法を悪用されると、一般のTwitterアカウントでさえも、凍結・停止にされます。そういった事態を防ぎ、アカウントを守るための方法を解説・紹介します。
Twitterは漫画家やイラストレーターが多数利用
Twitterは、オープンなSNSで、テキスト140字とともに画像や、動画を投稿できます。コミュニケーションツールとしても、古くから漫画家やイラストレーターなどの絵を描く人(絵師)が利用してきた経緯があります。さらに、ツイッターに掲載したイラストや漫画を見て、仕事の依頼もTwitter経由で来るケースもあるそうです。そのため、絵師の利用者が多いという特徴があります。
絵師のアカウントを凍結させる方法が話題に
『絵師を凍結させる方法』というのが話題になっています。これは元々、あるユーザーがツイッター上でつぶやいたものです。このユーザーは経緯が不明ですが、絵師にひどい憎しみを抱いています。特に『やしろあずき』氏や『ニャロメロン』氏をターゲットにしています。そして、その絵師を凍結させる方法を使ったのか、前述したユーザー、やしろあずき氏のアカウントを停止・凍結させることに成功しました。凍結させられた漫画家の方が家族のアカウントを借りて、凍結させられたことと、現在復活に向け対応中と報告しました。
絵師を凍結させる方法とは
絵師を凍結させる方法は、そのユーザーが報告しています。ユーザーによると、通常、悪意を持ってユーザーのアカウントを停止させるには、数千近くのユーザーからのブロック&運営への報告が必要ということです。しかし、この『絵師を凍結させる方法』は、それほどのユーザー数を必要とせず、アカウント停止に追い込みます。
方法はいたって簡単で、停止させたいアカウントの過去の投稿から、他人を脅迫するようなワード『○ね』や『○す』(○にはネガティブな漢字が1字入ります)が含まれている投稿を探します。これは、別に他のユーザーに向けた脅迫ワードである必要はありません。例えば、『家にゴキブリが出た!誰か○して』といった、害虫に向けたワードでも問題ありません。これを見つけたら、そのアカウントを運営に脅迫する投稿として、報告します。
あまり公開することも好ましくはないと思いましたが、アカウントを凍結・永久停止などから守るためには、悪質な手口をどのように行うか知っておくことがとても大切です。ウイルス対策ソフト・セキュリティーの会社は、ウイルスを作った経験者を、高額を払い雇うといいます。
自衛のためには、まず相手の手の内を知っておくことが有効です。そこで、実際に「絵師を凍結させる方法」を紹介しているアカウントのツイートを紹介します。
【絵師を凍結させる方法】
— 東方アンチ絵師凍結・通報用垢 (@Tohoantitoketu) 2017年8月5日
4000~5000アカウントでブロック・スパム報告を行えば、問答無用で凍結に追い込めますが、それでは手間ががかります。そこで、「@ユーザー名」で「殺す」「死ね」などの脅迫Tweetを見つけ、「脅迫行為」で通報しましょう。多くの場合1~2垢で凍結可能です。
このような手口で、自らの手を汚さずに、運営によってアカウントをロックするように仕向けます。この手口から、今までそういったツイートをしていた場合は、削除しておくことをオススメします。
蚊を駆除したアカウントも話題に
今回の絵師の一件と関連して話題に上ったのが、蚊にかまれたユーザーです。このユーザーが蚊に刺されたことに腹を立て、駆除したツイートを投稿したところ、アカウントが永久停止した事件も発生しました。
このケースも前述の『絵師を凍結させる方法』の手口に適用可能なツイートを投稿していたことがわかります。
Twitter Japanの公式アカウントでは、『蚊を殺したツイートが理由で凍結はありえない』とTwitter上で発表しています。
(蚊を殺したツイートが理由での凍結はありえません…)
— Twitter Japan (@TwitterJP) 2017年8月31日
けれども、それに対し、なぜアカウントが停止されたのか理由を求めるユーザーに対し、機械的な応答で、明確なアカウント凍結理由を述べません。そんなTwitter運営に対し、ユーザー は怒りのツイートを数多く返信しています。
大切なアカウントを凍結から守るために
Twitterの運営では、アカウントを凍結させる方法への対策がとられていないのが現状です。そのため、Twitter側のアルゴリズムが改善するまでは、しっかり自分のアカウントは自分で守るしかありません。
自衛のため、気を付けたいポイントは、『他人に言ってはいけない過激な表現を投稿しない』ということです。過激が売りのアカウントもあるかもしれませんが、ヘイト的な表現や悪口などは、過激な表現は凍結アルゴリズムで抽出されやすく、悪事に巻き込まれやすくなります。 ぜひ、今までの投稿で過激・他人に発してはいけないワードが含まれていないか、確認をオススメします。
※2018年3月17日追記
Twitterのアカウント凍結が問題になったことを受け、Twitter社は、アカウントが凍結された際に、ユーザー側に「なぜ、アカウントがロックされたか」通知・明示する対応を追加しました。
この凍結理由はアカウント登録したメールアドレスに送られます。メールアドレスには異議申し立てページへのリンクもあり、異議申し立ての仕方が分からないことを改善する仕組みも取り入れられています。
終わりに
今回Twitter上で話題・問題になっている『絵師を凍結させる方法』を紹介しました。これは、凍結させたいユーザーの過去投稿を利用し、運営の凍結システム・アルゴリズムを逆手にとって、巧妙な手口で、アカウントの停止に追い込みます。
実際の手口は本文中に書きましたが、これは一般のアカウントにも適用可能です。なので、絵師だけでなく、普通のアカウントも起こりうることです。いつ自分の身に降りかかってくるか分かりません。そのため、自分のアカウントは自分で守ることが大切です。
こういった悪事から、アカウントを守るには、ひと言でいえば『他人に言ってはいけない過激な表現を使用しない』ということです。過激な表現は凍結アルゴリズムで抽出されやすく、悪事に巻き込まれやすくなります。
一刻も早いアルゴリズムの改善が望まれますが、自らが気を付けることでアカウントを守ることは可能です。ぜひ、今までのツイートを見返して、本文中に書いた条件に当てはまる場合は、ツイートを削除し、今後はそういった投稿は控えるようにしましょう。
自分のアカウントが永久停止させれたら・・・立ち直れないなと感じる、今日この頃です。