前回ユーザー参加型イベントのメリットについて紹介しました。ユーザーから無料でコンテンツを集め、さらに口コミによる拡散が期待できる取り組みは、広告による宣伝に比べると、費用対効果が大きいです。Webサイトのアクセス数に伸び悩んだ際に、有効な施策です。
ただ、そんなアクセスアップが期待できる、ユーザー参加型イベントですが、開催に当たってはいくつかの注意点があります。今回、開催を考える上での注意点を紹介します。
○開催の注意点
ユーザー参加イベントを開催するにあたっての気を付けたいポイントを4つ紹介します。
- 開催するかどうかの判断
- 個人情報はとりすぎない
- ユーザーを惹き付ける賞品設定
- ユーザーが拡散したくなる仕組みの導入
①開催するかどうかの判断
開催すべきかの判断基準は、1日のユニークユーザー数を基準にしましょう。さすがにウェブサイトを見ている人が少ない状態では、応募が集まりません。最低ラインは1日当たりUUが100が欲しいところです。そうすれば募集期間が二週間とすると、重複ユーザー含め、約1500人のユーザーに応募情報をリーチできます。この内、1%が応募すると仮定した場合、15人の応募が見込めます。
②個人情報はとりすぎない
後々のことを考えると、応募の必要事項に個人情報を保持しておきたいです。しかし、個人情報の採取量は応募障壁になり得ます。個人情報が流出する事件が相次ぐ中、ユーザーの不安も高まっています。本名や住所を必要事項とすると、応募を断念するユーザーも出てきます。応募障壁が小さいメールアドレスのみにして、ペンネーム・ニックネームによる募集が応募がよいと思います。そして個人情報が流出しないよう、管理やセキュリティ対策はしっかり実施しましょう。おそらく規模的に損害賠償等は起こりにくいですが、信用ががた落ちになります。
③ユーザーを惹き付ける賞品設定
ユーザー参加型イベントを開催するにあたって、有名なサイトであれば、賞品がなくても応募するユーザーは一定数います。しかし、まだそれほどのアクセス数のサイトでは、賞品がなければ、ユーザーが応募するモチベーション、動機付けが起こりません。そのため、ユーザーが申し込みたいと思う賞品を用意する必要があります。この賞品を用意するのはなかなか難しいです。というのも、もちろん高価で人気のものを用意すれば、応募は集まりますが、そうすると、賞品の費用が高くなってしまいます。しかし、安いものしか用意できなければ、ユーザーの関心・興味を引き付けられません。そこで、費用を押さえながらも、応募して賞品をゲットしたいと思わせるものを用意する必要があります。
できるだけ自分のサイトのユーザーの趣味嗜好を分析が大切です。
④ユーザーが拡散したくなる仕組みの導入
ユーザー参加型イベントといっても、ユーザーが申し込んで終わりという形のイベントはとても勿体ないです。応募ではユーザーをWebサイトに呼び込む効果はありますが、それでイベントの効果が終わってしまいます。ユーザーとコミュニケーションを図り、ユーザーがSNSなどで拡散したくなる仕組みを設けることが必要です。拡散したらユーザーにメリットが発生する、イベントで有利に働くなどの仕組みをあらかじめ用意しておきましょう。
○おわりに
今回、アクセス数を稼ぐために有効なユーザー参加型イベントを開始するさいに、気を付けたいポイントを4つ紹介しました。
- 開催できる規模かどうか
- 集める個人情報の範囲
- ユーザーが参加したくなる賞品
- ユーザーが拡散したくなる仕組み
これらを開催に当たってはしっかり考慮しておくことが成功の鍵を握ります。安易に進めると、あとで対応しないといけない事例が起き、逆に信頼を損ねる場合もあります。
ぜひ、開催してみたいと思う人は、上記を一度整理してみてください。