DeNAのまとめサイト問題~第三者委員会報告後の「ペロリ」社員のインタビューからMERYの再開について考察する
DeNAの第三者委員会による調査報告のあと、ねとらぽに以下の記事が2017年3月18日に掲載されました。
MERYの社員の人にインタビューを行った記事です。現在、MERY社員は自宅待機になっているとのことでした。読んで気になった記事のポイントを紹介すると、
- MERYはクラウドソーシングの割合も低く、インターン内製の記事が多い
- 騒動が起きるまでに、著作権侵害の連絡はシカトしていた模様
- DeNAのキュレーションメディアはほぼ解散状態。色んな部署に配置転換
- 今回の「再開の白紙」でも、MERYが復活できる可能性を探っている
- インタビューされた社員は、1週間前から転職活動を開始
著作権侵害についてはシカトしていたという、これ単体でもなかなか衝撃の暴露ともいえる内容です。
第三者委員会の報告の後、14日に社長の中川綾太郎氏が社員向けに最後の話があったそうです。中川氏は、すでにDeNAによる発表で社長を辞任することが発表されていたので、くやしさのためか言葉を詰まらせていたそうです。
ただ、若干インタビューを受けた人がドライなイメージを持たざるを得ません。というのも、
○インタビュー記事は18日16時20分に掲載
→17日か、それ以前にインタビューを受けたと推測。
その中で、「1週間前から転職活動をしている」という記述がありました。それらを時系列でみてみると、13日に第三者委員会からの報告を待たずに転職活動をスタートしています。今まで再開できる可能性もあったのが、ここで「白紙」と言われてしまうと、頑張ってきた支えが折られたということで、転職活動を行うなら同情しますが、その前から転職活動を始めるのは、義理人情を尊ぶ日本人には、共感を得にくいと思います。また、報告を受けても、まだ再開に向けて活動をしている人もいるわけですから。
今回のインタビュー記事でもありましたが、今回の騒動で、MERY再開というのは非常に難しい状況となったと思います。なぜなら、生みの親である中川綾太郎氏がペロリを去り、さらに再開に向けて動いたメンバーもこの報告を受けては、再開をあきらめてしまう内容だと思います。そもそもこのような問題を起こしてしまっては、広告クライアントもつきにくい状態です。さらに、記事にも書いている通り、MERYの魅力と言えるのは、インターフェースであったり、コンテンツの内容であったりといったものが、読者の人が心地いいように並べられているというトーン&マナーの部分です。そこは、一番のこだわりをもっていたのが、中川氏なので、彼が去った後、それが維持できるかというと、難しいと言及されています。
キュレーションメディアの今後は、Webサイトを運営している人間としても、気になる内容なので、今後も注意していきたい、そう思う今日この頃です。