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Webサイト運営を考える~戦略・仮説検証・情報収集・Webで言えないこと

現在月間3万PVのWebサイトを運営中の管理人が、どうすればアクセスアップするか考え、そのための情報収集方法を探し、さらにWebでは言えない意見・主張を吐露するブログ

ブログやTwitter・SNSが炎上した際に、備える「炎上保険」が登場!その効果を考えてみる

2017年3月3日に、BuzzFeedJapanが「損保ジャパンが国内初の企業向け炎上保険を販売」というニュースを流し、話題になりました。

headlines.yahoo.co.jp

Yahooでしか配信しておらず、おそらく少し経つと消えてしまうため、少し引用しておきます。

損害保険ジャパン日本興亜・広報によると、保険でカバーされるのは、「ネット炎上」が起きたあと、炎上の拡散防止と原因究明のために、コンサルティング会社に対策を依頼するための費用。報道機関に対して、どんなリリースをするかなどメディア対応も含む。

こちらの保険、ここに書いている通り、「炎上後の対応にかかる費用」に対する保険であって、炎上による損失に対する保険ではないことが注意点なのではないかと思います。火災で例えると、

火事が発生しても、燃えた商品の補償はなし。消火活動・出火原因の費用は保障

実際の火災だと、消火活動も出火原因も消防署と警察が無料で対応してくれるので、そんな保険は不要で、商品に対する補償をする火災保険があります。

 

「これからは炎上し放題だ!」という意見もありましたが、上記のとおり、炎上対応費用に対する補償なので、炎上によって失われたブランドは補償してくれません。そのため、ある程度知名度のある会社については、この保険を頼りに、炎上マーケティングとのスレスレを狙うということもできないと思います。どれぐらいのブランドイメージを毀損したかなんて算出するのは、難しいですし、倒産レベルの被害だと、保険会社の負担が大きすぎるため、現実的ではありません。

 

保険の適用範囲についても記載があります。

・企業の従業員がツイッターで投稿した写真に、個人情報が写り込んでいたケース。
・不動産仲介業者の従業員が「有名人が来た」などと来店者の情報をツイッター上にあげたケース。
・飲食店店員の不衛生な行為が、ネットで騒動になったケース。
・従業員の不注意な投稿で、内部情報が漏えいしたケース。
・従業員のプライベートな投稿でも、企業と紐付いたかたちで批判が集まった場合。

・商品に異物が混入していたことがツイッター上で実況中継されて、企業対応の内容にも批判が寄せられるケース。
・企業のサービス内容や価格に不満を持ったユーザーがブログで取り上げ、ネット上で拡散したケース。

 

対象範囲は、かなり広いイメージがあり、年末に世間をお騒がせした、キュレーションメディア・まとめサイトの「Welq」についても対象になるということでした。基本的には、従業員による「バカッター炎上」を主な対象にしている印象を感じました。

 

ちなみにこちらの炎上保険、補償限度額が1000万円で、年間の保険料が50~60万円です。当初の配信記事では、保険料が年額ではなく、月額としてニュースが配信されていたため、年額に600万円近くになります。「2年で保険支払額が補償額を上回る」といった意見が寄せられていました。その後、記事が訂正され、月額→年額に修正されています。

 

今回の保険は、正直入る意味あるのかなと感じました。補償内容が、炎上後の拡散防止と、その後の対応だけなので、保険の役割である、「リスクの移転」にはまったくなっていないと考えています。炎上後の対応費用で1000万円もらっても、炎上したら、それだけブランド価値(1000万円で補えないほど)もさがるわけですし、企業側にとってのメリットは小さいと思います。

はっきりいってこの分野は、以下の2つに取り組むのが一番だと思います。

  1. 炎上しないように社員(アルバイト含む)教育
  2. 炎上した際の、対応マニュアルを策定

適用事例に書かれた内容を社員にSNSに投稿しないよう、日々教育し、炎上した際に、どう行動すれば、火に油を注がずに、収束に向かうか、マスコミ対応を想定して、訓練も行う。こういったことで炎上によるリスクの軽減させることが大切なのだと考えます。

 

3月6日から、保険が開始するみたいなので、どれぐらい保険に加入する企業があるのか、知りたいと思う今日この頃です。

 

編集あとがき

今回の炎上保険のニュースを受けて、ブログなどでも取り上げられていますが、当初の配信記事の誤り(月額50~60万円年額50~60万円)に気づいておらず、保険の補償範囲の認識のズレがあって、論点がずれた内容になっている記事が見受けられます。炎上つながりで、火災保険との比較をしたりしていますが、そもそもの補償対象が異なるため、同列に論じることはできません(前述の例の通り)。ですので、記事の鵜呑みには気を付けた方がよいと感じています(※もちろん、このブログも含めてです。)